ぶるっ!東京国立近代美術館がプチリニューアル!

ぎょーさん広報打たれてるので美術好きの皆さんはもうご存じでしょう、東近美のリニューアル。。
還暦だそうでございます(祝)。。というわけで早速行って見ましたよ。

ずうっと昔、吹き抜けをくるくる廻って観覧した時代からもっと個室感があった方が
作品が見栄えするのになーと思っていましたが、ようやくその方向での改修が実現しました。

居心地が良く作品が美しく見える展示室、これぞ業界永遠のテーマ。
 しかーし、しかしですよお立会い、、それを実現するには
壁の色・質感、照明、部屋の大きさやプロポーション、天井の高さ、床の仕上げ等々
 全てにおいて繊細な心配りが必要。
さらには展示のし易さやスムーズな動線、部屋割りの可変性など機能面からの要請もあります。
 趣味・見識とも申し分ないお大尽が独断で理想を追求できれば良いのでしょうが、
現実には会議会議で、
 まぁ、こんなもんか...的な妥協が積み重なってできていくのが私たちの美術館。

間然する所がない展示室になかなか巡り合えないのも無理はありません。。

今考えると谷口先生の時代には動線がやたら重要視されていたような気がします。
 かつての近美も、連続するブースを移動しながら見ていくイメージ。
アートフェアなどにはいいかも知れませんが、
 壁の額縁効果・部屋の別世界感が弱くて落ち着いて絵と向き合えませんよね。
ペナペナの可動壁に囲まれて劉生も彝もなんだか安っぽく感じたのを覚えています。
 でもポストモダニズムに至る時期の建築の酷さを考えると、
機能主義が力を持っていた最後の時代に作られたこの美術館はもう立派な東京の財産です!
 (残ってるのは外側だけみたいなもんですけど...)

建物が設計された半世紀近くも前には
展示作品に対してもよりコンテンポラリーなものという意識が強かったのかも知れません。
世間には権威主義的な風潮もまだ残っていて、
だからこそそれを打破しようという理念だけは風通しの良かった時代。。

しかし今ではこの館の常設展に出る作品は歴とした名品になり、
そうした身軽な扱いは似合わなくなりました。
10年前の増改築、今回の展示室リニューアルもそうした意識の変化を追認しているような気もします。


で、今回のリニューアルですが、、展示室自体の出来はまぁ上々かと。

みなさん、どう思われましたか?

ただ日本画の展示をどうするかは難しい問題ですよね。。
今回は照明上の観点から別展示室にしたという点が強調されてましたが、
その展示室がイマイチな感が否めず(前とあんま変わんない)。。。
和洋折衷のニッポン国。。畳敷きの展示ケース作ったり様々な試みがダメだこりゃ..ってことで
消えていきましたけど...いまだ解決の糸口見えず。。

どの作品を展示するかっていう点では平凡すぎるかなぁ~いや名品展だから仕方ないのか?
大体この館は、この壁にこの作品とこの作品並べたらスゲーんじゃね?的な学芸員の意欲が
あまり感じられない所。。
名品をバランス良く並べるのも国立館の役割かも知れませんが、
常設に戻った時にはもっとぶるっとくる展示に挑戦して欲しいものです。

一番がっくりきたのは、重要文化財がまとめて恭しく展示されてたこと。
おまえら文化審議会の犬かぁ~!(まぁ国の機関だかんな~)
 一般の人にアピールして入館者数かせごうってことなのかも知れませんが、
美術館の壁は学芸員が自らの価値観を見に来た人にぶつける場であって、
 観客や国に媚びる場ではなーい!って少なくとも東近美くらいには思って欲しいんよね、全く。。

2~4階の名品展と1階の50年代の美術との落差も印象的。
50年代はみんな真剣で暗ーい時代だったんだな~
ん?いやいや、それは30年代も40年代もそれぞれそうだったはず...
展示の仕方や数によっていかに時代の文脈が浮き出るかということか...。

あ、そういやぁ図録は酷過ぎますよぅ。
展示作品の一部しか載ってないし解説もおざなりだぜ!手間かけらんかったのかな~


はっ!いかんいかん、長々と管を巻いてしまいました。。
次回からは短く楽しく書きますよ!!
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by brevgarydavis | 2012-10-27 11:22