祝!五島美術館 リニューアルオープン!
さっそくお邪魔してきましたよ。。
基本的には吉田五十八のオリジナルデザインを生かした控えめな改修。。
一番変わったのは1室だけだった展示室が2室に増えたこと。
(第二展示室に行く通路部分も含めれば3室ですが)。
前の展示室のバックヤード部分を展示室にするのかな、と想像していましたが、
実際にはエントランスホールをはさんで、旧集会室を展示室に改修、
以前トイレや応接室があった辺も狭いながらもミュージアムショップや休憩コーナーになりました。
なるほど、これはこれで館全体への回遊性が高まって上手い配置だと思います。
これまではほとんど右にしか行かなかったからな~
ロビーもすっきりして好印象です。
展示ケースなども以前のイメージを踏襲していて、言われなければ変わったことに気づかない人も
いるかも。
五島美術館、以前から展示作品の見やすさでは定評がありましたが、
見やすさはそのままに、より洗練された雰囲気になりました。
あ、天井も変わったかな。。長イスが増設されたのもポイント高し。。
もちろん設備などは更新してるんでしょうが、やり過ぎた所は皆無で全てにさりげなく、
名建築の増改築として、おおいに感心しました。。
愛染明王さんも久しぶりにお帰りになって入館した閑な善男善女?たちを睨み付けておられます...。
ここで、前々から気になっていたギモンを一つ。
この美術館は源氏物語絵巻や紫式部日記絵巻を所蔵していることもあって
寝殿造を模した近代和風建築になっているんですが、
気になっているのはその柱の色。
藤色というか、小豆色というか
不思議な色ですよね。
で、この塗装、
紫式部日記絵巻を
マネしたんじゃないかと思うんです。
ほら? ね?
でもそうだとしたら、これって実は変。。
なぜかって?
だってこの絵の柱は本来こんな色じゃなかったんですよ。。
もともとは鉛白に朱(多分)を混ぜて、いわゆる
肌色みたいな色にして白木を表現したもの
だったんです。
それが鉛白が酸化(正確には硫化?)して黒く
変色したためにこんな薄紫みたいな色に
なっちゃったんです。
(伝統建築にこんな色した柱はありません!)
さりながら怪我の功名と申しましょうか、これが結構自然で上品な感じに仕上がってるんだから
不思議なもんですよね。
まさか朱やベンガラにしたら神社みたいだし、黒や青銅色にしたら陰気だし、本来の白木の色に
塗ったら擬木みたいでインチキくさいし、、、
結局この中途半端な紫色がなんともイイ感じに高貴感を醸し出してるという...
しかーも!!こっ、これは後に東急に乗り入れることになる
半蔵門線のラインカラーじゃないですか( ̄□ ̄;)!!
吉田五十八...恐るべし...
んー、なぜかアズキアイス食べたくなってきたので今日はこのへんで...
展示品に関してはまた機会を改めて紹介します。。
いや、ラムレーズンにしようかな...
by brevgarydavis | 2012-11-04 20:57