メリークリスマス!

クリスマスイヴですね。皆さんどう過ごされてますか。
日本人にとっては、一部のキリスト教徒の方々を除くと、クリスマスはすっかり年中行事の一つに
 なっちゃてますけど、それはそれでしょうがない気がします。
日本とかインドとかの多神教徒の宗教の取り入れ方って結局そういうもんなんですよね。。

クリスマスイヴというと子どもの頃によくテレビでキリスト物語とかクリスマスキャロルとかを放映してた
 のを思い出します(多分日テレ?)。
今じゃそういう宗教的な番組は放送しないのかも知れませんが、私は結構好きでした。。
なんとなく子どもながらに、ちょっとだけ気の毒な人たちのために親切にしようという気分に
 なりますもんね。。(何十年か経って自分が気の毒な人になりかけてるような気もしますが...)
年中行事でかまわないと思うけど、そういう敬虔な雰囲気も少しはあった方がいいんじゃないかな~。。

イエスって25日の夜に生まれたのかとずっと思ってましたが、昔は日没から日没までが1日だったので24日の夜はもうクリスマスなんですってね。
もっともイエスの生まれたのが夜だったという根拠も12月25日だったという根拠も全然ないんだそう
 ですが...(むしろ羊飼いが放牧してることから春~秋という説が有力らしいです)。

で、日本にあるキリスト降誕関係の絵でも取り上げようと思ったんですが、中々ないんですよ、これが。
江戸時代の踏み絵にはありましたが、さすがにそれはまずいわな...
磔刑図なんかは結構あるのにね。。青森にキリストの墓があるからかな...?

そんなわけであまり選択の余地なく、西美のこの絵。。

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     ロレンツォ・レオンブルーノ作、「キリスト降誕」、44×36cm、c.1515、国立西洋美術館蔵

この絵ではイエスは夜ではなく昼に誕生したことになってますね。
 場所はベツレヘムのはずですが、風景も建物も完全に中部ヨーロッパ風...
真ん中では聖母マリアが飼い葉桶に入れられたイエスに授乳中です。。
右にはイエスの養父ヨセフ (マリアと性的関係がなかったことを強調するために大抵老人で描かれます)
 が眠りこけてます。重要な場面では疎外されてることが多い可哀想な大工さん。。
二人の天使はイエスを礼拝し、もう一人は郊外の羊飼いにイエスの誕生を知らせて連れて来たところ
 ですね(次のカットは「羊飼いの礼拝」になるはず)。ここらへんは大体「ルカ福音書」に拠っています。
ロバと牛がいるのは「イザヤ書」 (本来イエスとは何の関係もない旧約の一書です)の中の言葉に
     「牛はその飼主を知り、ロバはその主人のまぐさおけを知る。
         しかしイスラエルは知らず、わが民は悟らない」
とあるのを、イエスを救世主と悟らなかった当時のユダヤ人への当て付けとして表してるらしいです。

あれっ?キリストが生まれたのを祝福に来たのは3人の博士じゃないの?って思った方もいるかも
 知れませんが、羊飼いの礼拝は「ルカ福音書」に、東方三博士(マギ)の礼拝は「マタイ福音書」に
  書いてあります (両方礼拝に来てるゴージャスな絵も珍しくないですが)。

最近はネットでいくらでも画像検索できるので、
 「キリスト降誕」・「羊飼いの礼拝」・「東方三博士の礼拝」
といったキーワードでいろんな画像を集めて比較すると面白いですよ~。。
それぞれの画家の工夫(苦労?)が分ると思います。

この絵の画家、ロレンツォ・レオンブルーノはマントヴァ出身の比較的マイナーな画家ですが、
キレイな色彩と素朴でかわいらしい雰囲気が魅力的ですね。。

大体西美で常設展示されてるので、いつか会いに行って見て下さい。
クリスマスよりかなり前に紹介すれば良かったんだな~まぁ来年のイヴにでもカップルでどうぞ(゚ー゚)。。
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by brevgarydavis | 2012-12-25 02:11