東京国立近代美術館、セザンヌの静物画(20億円)を新収蔵!

みなさん、ご無沙汰しております。
1年近くブログ、放置しちゃってました(まだ死んでませんよ~)...

この1年、友人が亡くなったり、自分自身も手術したりと色々ありまして、
年をとると誰にでも起こるようなことではありますが、
人生いつ終わるか分かんないのに、こんなブログなんか書いてなんの意味があるんだろ~ってな
ちょっと厭世的な気分になっておりまして...

それは今もあまり変わってないんですけど
久しぶりに覗いてみたら、今も若干は読んで下さる方々もいらっしゃるようですし、
東近美に新収蔵のセザンヌを見に行って元気も頂いたので
せめて短い報告的なものでもたまには投稿しようかな~と思った次第であります。。


さて、件のセザンヌ。こんな感じ。

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ポール・セザンヌ作 「大きな花束」(R720,V620)、81×100cm、c.1892-95、東京国立近代美術館蔵
(暗くて良い画像を撮るのが難しいので下にリンクしたクリスティーズのサイトでご覧下さい)


例の25億円の特別予算(民主党政権唯一の良い置き土産)による購入。
超財政難のキョービこの予算が続いてるのが不思議ですが、一昨年の西美のセザンヌ、去年の国際美のジャコメッティ(絵画)等々、少なくとも美術ファン的にはまずまず有効に使われてると思います。
(私も先週このセザンヌ見に行って生きる元気もらいましたし!)

今回のセザンヌは1780万ドルということですから単純に今のレートで計算すると20億円超ですか!
日本政府が買った美術品としては過去最高額のはずです。
もとは10年前にオークションに出てた作品で当時なら10億で買えたでしょうし、アベノミクス前の円高の時代なら15億で買えたでしょうが、「あの時買っとけば..」ってのは株や美術品の常でまぁしょうがないですね。
来歴を見ると日本にあった作品のようで知ってる人は知ってた作品なのでしょう。

実際に見てみると決して悪くない。いや、なかなか良い絵だ。。
安井曾太郎や森田恒友をはじめ、セザンヌの影響を受けた日本人画家は枚挙に遑がありませんし、20億円払っても東近美のコレクションに加える価値はあると思います。
40号と大きさもあるし、押し付けがましくなく心にすーっと入ってくる佳品。。セザンヌの作品の中でも比較的珍しいタイプの絵なので貸し出し依頼も結構来そうです。

でも、でも、、またまた「薄塗り、塗り残し」の作品だよ~

なんで日本人が買うのはこの手の作品が多いんでしょうか?
パッと思いつくだけでも、国際美、鹿児島市立美、大原の白樺美術館寄託、ひろしま美の松、愛媛県美、メナード美(清春白樺美旧蔵)などなど沢山ある。最近「夢見るフランス絵画」展で見た大きな松もそうでしたし、今はどうなってるか分からないユニマット美の静物もそうだったな。
「セザンヌの塗りのこし」(洲之内徹氏の名エッセイですね)ってテーマで展覧会ができるくらいあるぞ。

きちんと書き込まれた作品より単純に安いからかな?あるいは東洋画を見慣れてる日本人は西洋人に較べてこうした余白の多い未完成的な作品を嫌がらないってのもあるのかな?

いずれにせよ今回の「大きな花束」、
セザンヌはどうしてここで描き止したのか、これで完成なのか否か、水彩との関連、等々考えてみるのにはとっても良い1枚。。
特別展がない時期の東近美は空きまくってますし、絵の前にはご丁寧に椅子も用意されてるので、皆さんも秋の半日のんびりした気分でセザンヌ翁と向き合ってみては如何ですか。
私も絵を見ている間は洲之内徹ばりに胸中様々なアイデアやら名文章やらが浮かんでいたんですが、神田で天丼食べたら悉く雨散霧消しておりました。。これも絵を見る醍醐味ですね(笑)。
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by brevgarydavis | 2014-11-19 22:59