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フェルメール、キタ━━━(゚∀゚).━━━!!! グエルチーノそっちのけで西美寄託品2題(3/13若干加筆)。

国立西洋美術館のグエルチーノ展に行ってまいりました。
去年?急遽開催が決定してからとても楽しみにしていた展覧会。。
2012年の5月、グエルチーノの故郷、チェント市が2度に渡って大きな地震に襲われてしまい、
彼の優品を多く所蔵しているチェント市立絵画館なども今なお閉鎖を余儀なくされています。
それ故に今回の日本での異例の展示(2~3m以上ある大作も十数点来日!)が可能となりました。

地震をはじめとする天災の辛さは日本人にとっても他人事ではありませんが、
近年再評価が進んでいるグエルチーノを日本で紹介する良い機会ですし、収益の一部は復興のために寄付されるということですから、災い転じて福となすとなって欲しいものですね。。


で、グエルチーノ展はとても良かったんですが(心配していた通りガラガラではあったけど)、
今回はそっちの本題は置いといて、
西洋美術館の寄託品について残念なお知らせと嬉しいお知らせ2題

こういう時はやっぱり残念な話題からいきますか。
実は一昨年の西美の紀要に旧松方コレクションのルドヴィコ・カラッチ作「ダリウスの家族」が寄託、という高梨光正先生の論文が載ってまして、何~ぃっ!!と驚いて是非このブログでも紹介したかったんですが、体調不良で面倒となり止めてしまっていたのです。
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ルドヴィコ・カラッチ作「ダリウスの家族」、135×119cm、c.1591-92、個人蔵(今東光・旧蔵、西美寄託)

アンニバレ、アゴスティーノ、ルドヴィコのカラッチ一族と言えばいわゆるボローニャ派の祖であり、さらにはバロック絵画を確立した画家の一人(3人だけど...)として西洋美術史上極めて重要な位置を占める一族です(バロック絵画とは何かってのは又別の大問題ですが)。。
西美のように曲がりなりにも通史的展示を目指している美術館にとっては是が非にも一枚くらいは収蔵せねばならぬ画家。展示してあれば、おっ!分かってるね~って見直される位なモンです。。
それが日本に、それも旧松方コレクション中にルドヴィコのこんな優作があったとは!!
表面のニスが黄変してるっぽいですが、洗浄すればかつての美しい色彩を取り戻すと思います。
(今東光旧蔵ってのも面白いですね。若い人は知らないでしょうが私の子どもの頃の印象だと僧侶兼作家で男性版瀬戸内寂聴ってイメージの人です。いや逆か。寂聴さんの方が女性版今東光って言うべきか。でももともと画家志望で太平洋美術会や川端画学校にも通ってたなんて知らなかったな~。この絵に目を付けるとは流石です)

で、グエルチーノ展には当然この1枚も展示されるんじゃないかと期待していたのです(なにしろグエルチーノはルドヴィコに私淑してモロに影響を受けてるボローニャ派の画家。展覧会冒頭にもそれを示すためにチェント市から借りてきたルドヴィコの重要作が展示されています)。
そしたら最後まで展示はなし。。あー、実際に見られる良い機会だと期待してたのになー(´・д・`)ガックリ。
まぁなんとか手放さずに寄託から購入へと繋げていって欲しいものでござる。


でもそれ以上にビックリしたのが良いニュースの方。

なんとフェルメール作という説もある「聖プラクセディス」が西美に寄託されるとのことです!!!
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フェルメールに帰属「聖プラクセディス」、103×83cm、1655、個人蔵(バーバラ・ピアセッカ・ジョンソン旧蔵)

去年のオークションに出品され、10億円余りで落札されてニュースになったので覚えておられる方もいらっしゃるでしょう。日本人が落札していたということでしょうか!?
最近我が国ではフェルメールファンがやたら目に付くのでそこら辺じゃお祭り状態になってるのかと思ったら、検索しても仙台在住の花耀亭日記さんのブログしかヒットしないぞ?どうしたフェルメールファン?グエルチーノは見に行かんのか??(フェルメールファンに対して悪意は無いです、念のため)

まぁフェルメールか否かは喧しい議論のある作品(詳しくはWikiで)。
現在フェルメールの真作で良いものなら100億円超でも全然おかしくないのですが、まぁ、初期作で全くフェルメールの画風を示していない模写(フェリーチェ・フィチェレッリという同時代のイタリア人画家の作品の模写だと考えられています)となると、たとえ真作だとしても個人的には去年の10億円位というのは妥当な額だと思います。
(勿論フェルメールという名前と結び付けられなければ数百~数千万円位の作品です。一応言っておくと誰が描いたかはっきりしていないというだけでニセモノというわけではありません。実見したことないので適当なことは言えませんが、図版で見ただけでも17世紀のかなり質の高い作品であることはまず間違いないと思います)

さて今回の落札が吉と出るのか凶と出るのか、
こういう興味深い作品をじっくり近所で好きな時に観察できるなんて嬉しい限りですね。どなたか知りませんが早速寄託していただいたことに感謝したいでござる~♪ヽ(^-^ )。


グエルチーノ展は既に始まっていますが(5月31日迄、巡回なし)、常設展示室は現在閉室中で、
再開は3月17日からです。「聖プラクセディス」は寄託を受けました、とだけ書いてあって展示するとは書いてませんが、普通わざわざ寄託されたことを発表することはないので17日から展示されるのだと思います。心配な人は各自確認して下さいね。

⇒確かに17日から展示されるようです。ついでに昨年購入したファン・バン・デル・アメンの静物画と寄贈品のドメニコ・プリーゴの肖像画も展示開始とのこと!!(後者は一昨年のクリスティーズに洗浄前、額縁無しの状態で出品されてた作品のようですが、正直プリーゴさんは知らず...でも西美に欠けてたフィレンツェ・ルネサンスの良さげな肖像画なので楽しみです!)。。しかーも、アンドレア・デル・サルト!!の聖母子も購入して額が出来たら展示予定とのことw( ▼o▼ )w オオォォ!!
今年の西美はオールド・マスターズ好きにはやば過ぎる...
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by brevgarydavis | 2015-03-08 02:28